妄想を文字にしてみました。

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「それよか、マコちゃん」
「なんだよ」
「おんぶして」
「はあ?何で俺が?」
「足折れたんだから、責任取ってよう。おんぶして下まで行って」
「・・・嫌だ」
「クミに言いつけるよ。マコちゃんが虐めたって」
「・・・」
「クミの小言は怖いよう?縮み上がっちゃうよ。ククククク・・・」

その顔を見て、何が、と聞こうとしたが、止めておいた。
自分の品が下がると思った。
品のないやつと話していると自分まで下品になるから困る。

「はあ・・・仕方ねえなあ。ほら」

別にクミに言いつけられるのが怖かったせいではないが、
ここでこうしてグズグズ言っていても仕方がないので
今はカホの理不尽なわがままにつきあうことにした。

「わあーい。おんぶだー!」

カホがはしゃいだ声を出す。
俺の首元に腕を巻き付けてくる。

「ヨイショ、っと」

背負いあげる。ノシッ、と重さがかかった。
どうやらこいつも剣同様に、見た目より身が詰まっているらしい。
そう言えば、背中の剣は痛くないんだろうか。

「よーし。じゃあ、このまま地下までレッツゴー!
ハイヨー、シルバー!荒野を駆け抜けろー!」
「・・・ハイハイ」

リキの気持ちが、分ったような気がした。
昨日もこんな事を言われて米を背負ってきたのだろう。
こいつと一緒にいたら、どんな我がままでも聞いてやらなくては、と思うに違いない。
あんな風にTPOもわきまえずギャアギャアと喚かれたら、
早く事態を収拾しようと思って、聞きたくなくても聞かざるを得なくなる。
リキの気苦労が偲ばれた。躊躇うことなく、同情した。
で、その役目が、今度は俺だ。

「・・・謝って、替えてもらおうかな・・・」

ボソリ、と声を落とした。

着ぐるみを着て歩かれて、マイダーリンなどと叫ばれて、
宇宙人ばりの曲芸を見せられて、足が折れたと喚かれて、
ダジーなんてものに化かされる。