妄想を文字にしてみました。

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「何やってんだよ」
「だってー・・・」

仕方ないのでそちらへ行こうとした。
足を、階段から離した。

「どうしたんだ?」
「そこの階段の縁に、つま先が引っかかったの」
「はあ?どうやったら引っかかるんだよ」
「そんなの、マコちゃんが悪いんじゃん」
「俺?」
「そうだよう。ダジーと戦ったらどっちが強いかって言うから」

真面目に考えていたんだよう、と、カホは口を尖らせた。

つまり、あれか。
考え事をしていて躓いたって事か。踏み外したんではなく。

「痛いよう」
「何段落ちたんだよ」
「分かんない。結構落ちたかも」
「嘘つくなよ。精々3段くらいだろ?」
「ううん。2段」
「・・・お前なあ」
「違うよう。4段だって」
「今、2段ってバラしただろうが」
「ううー・・・で、でも痛いよう。痛いんだよう。
マコちゃんのせいだからね。マコちゃんが意地悪なことを言うから」
「はあ?何が意地悪なことなんだよ。お前が間抜けなんだろ?」
「うえーん。痛いよー!足折れたよー!うわーん!マコちゃんが虐めたーっ!」
「バカか、お前は。こんなんで足が折れるわけ無いだろう?」
「折れたー!いたーい!痛いよー!うわーんっ!」

うるさい。
今朝も思ったが、どうしてこいつはこんなにうるさいんだろう。
うるさい、も、確かに五月の蠅という方のうるさいだ。
クミがどっちがハエですか、と言っていたのがよく分る。

「そのままそこで泣いてろ。通りがかった誰かが拾ってくれるよ」
「誰も来ないよー!ここは普通の人は通らないんだよー!」
「なんで?」
「だって、不便だから」
「は?さっきも言ったが、階段が一番便利だろう。乗り換えしなくていいんだから」
「なんでー?ダジーに通行料払わないとダメなんだよ?そんなの不便じゃん」
「・・・本気か?本気でそんなものを払うのか?」
「そうだよ。今だって私、スロットのコイン置いてきたんだからね。
マコちゃんの分と2人分」

偉いでしょ?と、カホが笑った。
普通の笑みだった。