妄想を文字にしてみました。

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しかし、全ての訓練室に模擬訓練装置が入っていると言うのはすごい。
前の所では専用の部屋は2つしかなかった。
あとは、下の6分の1程度の訓練施設があっただけだ。
だだっ広い体育館、と形容すればいいだろうか。
それ以外となると、屋外の訓練場、簡単に言うとどデカイ空地と言うことになる。

それと比べると、本当に帝都師団の軍営はどこもかしこも最新機器と設備に
囲まれているのだな、と感心した。
これ程の施設が整っているのだから、帝都師団員の戦闘能力は
かなり高いのだろうと思われた。

後ろをついてくる、自称美少女戦士も。
おそらく。

「別についてこなくていいんだぞ」

俺は後ろでボソボソと何かを口ずさんでいるカホに声を掛けた。
もしかしたら聞えてないかもしれないな、と思ったが、
意外なことにカホは普通に返事をした。

「だってー。課長が一緒に行って見てあげなさいって言うからあ」
「だから、来たくないならどこか別なところに行けばいいだろう?」
「だってー。行くトコ無いんだもーん」
「どこかないのかよ。食堂とか、図書室とか」
「だってー。行き方分かんないんだもーん」
「お前なあ・・・」

5年もここにいるんだから覚えろよ、と言いかけて、クミの言葉を思い出した。
悪意を感じるくらいに物覚えが悪いんだった。
けれど、そんな頭でよくお使いは忘れないな。
というか、あれか。
食べ物に関することは、どんなことでも忘れないのか?
そう思うと、別な意味でなんだか無性に切なくなった。

「ねえ、マコちゃん」
「何だよ」
「階段でいくの、止めたら?」
「どうして?ここを使うのが一番迷わなくていいだろ?」
「そうだけどさあ」
「そうだけど、なんだよ?」
「・・・べっつにー」

チラリと振り返ると、カホは天井を見るみたいにして首を捻っていた。
一体、なんのつもりでそんなことを言ったのかは分からないが
それならばここからエレベーター室まで連れて行ってくれよ、と言いそうになって
それも言うだけ無駄だなと思い直した。

ここに来てから、そんなことばかり繰り返している。
こいつには言うだけ無駄だ、とは、まるで関わりたくないかのような
後ろ向きな考え方だ。